著者
内藤 考洋 松田 直樹 鈴木 創 丸谷 孝史 酒井 安弘 佐田 真吾 塚田 鉄平 木村 俊哉 高山 拓也 片野 真奈未 稲田 亨
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.323-331, 2017 (Released:2017-10-20)
参考文献数
23
被引用文献数
5

【目的】在宅脳卒中者の生活空間における各活動範囲(住居内,住居周辺,住居近隣,町内,町外)に関連する因子を調査した。【方法】在宅脳卒中者143 名を対象に,基本属性,Life-space assessment(以下,LSA),Modified Fall Efficacy Scale(以下,MFES),Barthel Index(以下,BI)等,計15 項目を調査した。統計学的検討では各活動範囲別のLSA 得点と各評価指標との相関分析を実施した。また,対象者を通所系サービスおよび外来リハ利用の有無であり群・なし群に割付けし,2 群の各活動範囲別得点に対し,対応のないt 検定を実施した。【結果】住居内・住居周辺のLSA 得点はMFES とBI との間に中等度の相関を認めた。また,住居周辺,町内・町外の得点は,通所系サービスおよび外来リハ利用あり群で有意に高かった。【結論】生活空間は,各活動範囲によって関連する因子が異なることが示唆された。
著者
池田 夢子 及川 欧 村岡 法彦 塚田 鉄平 才田 良幸 呂 隆徳 大田 哲生
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.184-190, 2023-04-25 (Released:2023-05-23)
参考文献数
17

今回,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:以下COPD)があり,新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)罹患を契機に長期人工呼吸器管理となった80代の患者に対するリハビリテーション(以下リハビリ)について報告する.患者は人工呼吸器管理のため26日間の長期臥床となり著明な筋力低下をきたし,日常生活動作(activities of daily living:以下ADL)は全介助となった.人工呼吸器からの離脱と廃用症候群の進行予防を目的としてリハビリを開始した.リハビリ内容としては,離床,基本動作練習,関節可動域運動,筋力トレーニングを実施した.24日間のリハビリの結果,人工呼吸器から離脱し,下肢筋力は徒手筋力検査(manual muscle testing:以下MMT)にて4相当と改善,歩行器歩行が可能なレベルまでADLの改善が得られた.1年後の調査において,ADLは自立し,仕事復帰を果たしたことを確認した.