- 著者
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境野 哲
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.67, no.11, pp.560-565, 2017-11-01 (Released:2017-11-01)
いま国内外でIoTやAIの活用が進み,その用途は,生産,物流,小売,設備保全,交通,医療など多岐にわたる。その背景には,コンピューターの小型高性能化,クラウドコンピューティングやモバイル通信の普及,ソフトウェア技術の進化がある。先進国では企業収益が伸び悩みコスト削減も限界に近づく中,ITで新事業を創出したいという企業や政府の期待も高い。しかし,IoTやAIにも,運用事故,サイバー攻撃,不正使用,軍事利用,依存症といったリスクがあることも忘れてはならない。IoTやAIを公共の福祉に役立て安全適切に運用するには,技術の標準化,法制度の整備,技術者と利用者の教育,そして産官学の国際協力が必要である。