著者
増成 直美
出版者
日本赤十字九州国際看護大学
雑誌
日本赤十字九州国際看護大学紀要 = Bulletin of the Japanese Red Cross Kyushu International College of Nursing (ISSN:21868042)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.25-36, 2012-12-28

近時、薬剤師の法的責任が問われる判例が目立ち始めた。そこで、近年の調剤過誤事件やそれに対する裁判所の判断等を中心に、とりわけ薬剤師の視点からの法解釈を通じて、現行の薬剤師の法的義務およびその限界を検討することにしたい。具体的には、調剤過誤事件11 件を「医師が交付した処方せんが存在しない場合」、「医師が交付した処方せん自体には問題がない場合」および「医師が交付した処方せん自体に問題がある場合」等に大きく分類し、それぞれについて詳細に検討を加えた。行政法上の規定の遵守、取締りの強化により、調剤過誤事件の防止が期待できるように思えた。
著者
増成 直美
出版者
日本赤十字九州国際看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

患者の診療情報の電子化に際して、患者の自己情報コントロール権の保障等のために法的整備が必要である。研究等への患者の診療情報の利用を推進するためには、比例原則、組織・手続的保障を備えた憲法適合的個別分野法の制定が必要となる。したがって、行政機関や民間企業の個人情報の取り扱いを監督し、場合によっては直接訪問し、実態調査や監督指導等を行う権限を有し、国民からの苦情処理や被害救済機能を担う独立したデータ保護機関が設置されなければならない。これらの視点からすると、2013年12月に成立した、がん登録等の推進に関する法律には、検討すべき課題があるように思われる。