著者
厚地 伸 増田 育司 赤毛 宏 伊折 克生
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.714-721, 2004-09-15
被引用文献数
11 17

鹿児島県近海で漁獲された計1,009個体の耳石横断薄層切片をもとに,本種の年齢と成長を検討した。輪紋(不透明帯内縁)は年1回,12〜4月に形成され,主産卵期の1〜3月とほぼ同時期であった。誕生日を2月1日と仮定し,von Bertalanffyの成長式を当てはめた結果,雄の成長はL_t = 547.0 {1 - exp [-0.524(t+0.742)]},雌はL_t = 844.0{1 - exp [-0.284(t+0.789)]}で表され,1歳時を除いて雌は雄よりも大きい体サイズを示した。雌雄共に天然魚と放流魚間では成長に有意差はみられず,観察された雄の最高齢は18歳,雌は13歳であった。
著者
厚地 伸 増田 育司 赤毛 宏 伊折 克生
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.714-721, 2004 (Released:2005-07-08)
参考文献数
14
被引用文献数
11 17 9

鹿児島県近海で漁獲された計1,009個体の耳石横断薄層切片をもとに, 本種の年齢と成長を検討した。輪紋 (不透明帯内縁) は年1回, 12~4月に形成され, 主産卵期の1~3月とほぼ同時期であった。誕生日を2月1日と仮定し, von Bertalanffyの成長式を当てはめた結果, 雄の成長はLt = 547.0{1−exp[−0.524 (t + 0.742)]}, 雌はLt = 844.0{1−exp[−0.284 (t + 0.789)]}で表され, 1歳時を除いて雌は雄よりも大きい体サイズを示した。雌雄共に天然魚と放流魚間では成長に有意差はみられず, 観察された雄の最高齢は18歳, 雌は13歳であった。
著者
増田 育司 酒匂 貴文 松下 剛 白石 哲朗 切通 淳一郎 神村 祐司 小澤 貴和
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.709-716, 852, 2003-09-15
被引用文献数
5

鹿児島湾産アカカマス1631尾の耳石横断薄層切片をもとに,本種の年齢と成長を検討した結果,縁辺成長率の経月変化および優勢ないし劣勢年級群の経年出現状況から,用いた耳石輪紋(不透明帯内縁)は年輪であることが立証された。6月1日を誕生日と仮定して,輪紋数に応じて個体毎に年齢を割り振り,Bertalanffyの成長式を当てはめた結果,雄はL_t=304.6{1-exp[-0.433(t+3.385)]},雌はL_t=337.5{1-exp[-0.421(t+2.972)]}で表された。両式は有意に異なり,いずれの年齢においても雌は雄より大きい体サイズを示した。最高年齢は雄で11歳,雌で8歳であった。