著者
多田 孝志
出版者
目白大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究の推進により、以下の事項が明らかにされた。1 日本の青少年が対話に苦手意識をもつ要因対人関係を損なうことや、自己への評価への恐れ、コミュニケーション技能を習得していないことによる自信のなさが、大きな要因とみられる。2 学校における対話力向上の方法学校教育の場で、対話スキルの習得、対話型授業の推進、対話的環境の醸成により、児童生徒の対話力着実に向上していく。3 対話指導モデルの有用性学習者の実態に対応し、対話指導モデルを活用することは、対話力向上に有効である。<今後の課題>2年間の研究期間は、研究テーマ「多文化共生社会に生きる基本的技能である対話力育成のための指導モデル作成に関する実践的研究」を推進するにはあまりに短期間であった。「コミュニケーションのスキルを開発する」こと、「授業に対話を持ち込む」ことはかなり進展した。しかし、それをモデル化するためには、更なる実践検証が必要である。対話型授業とはどのように分類できるのか、それぞれの学習効果を上げるための留意点は何か等々の解明が必要である。
著者
今田 晃一 手嶋 將博 多田 孝志
出版者
文教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

研修を実践につなげるためには、同一校より複数の教員の参加が有効であることが明らかになった。また、研修が単発的で教育委員会などからのトップダウン形式によるものである場合は、相談する相手がいないこと、継続的な支援がないことなどから実践への阻害要因になっていることもわかった。そこで本研究では、誰でもが必要な資料や相談を受けられるように、自主的な継続的な教員研修組織とそのためのWebページ、ICT活用が実践へと結びついた。
著者
多田 孝志 米田 伸次 米田 伸次 渡部 淳 大津 和子 藤原 孝章 森茂 岳雄 嶺井 明子 多田 孝志
出版者
目白大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本共同研究では、以下を目的とする研究を理論研究分科会と実践研究分科会との協調により進めてきた。(1)国際理解教育の理論的研究をなし、その概念を明確にしていく。(2)カリキュラムに関する諸論考を分類・考察し、知見を深め、児童・生徒の発達段階との関連をさせつつ国際理解教育のカリキュラムの特色を明らかにする。(3)全国規模で国際理解教育の現行カリキュラムを収集・分析し、考察を加え、問題点や課題を把握する。(4)国際理解教育のさまざまなモデル・カリキュラム案を開発し、提案する。またカリキュラム作成の基本的な考え方や教師のカリキュラムデザイン力、基本的技能としてのコミュニケーション力等について考察する。3年問の研究の成果として、実践研究分科会では、グローバル時代における国際理解教育の目標、学習領域・内容等を考察し、そこからカリキュラム開発のフレームワークを作成した。それらをベースに、学習領域に対応した多様なモデル・カリキュラムを開発してきた。またカリキュラム開発に関わる、評価、教師のカリキュラムデザイン力等についても考察し、在るべき方向を明らかにしてきた。理論研究分科会では、国際理解教育の歴史的変遷、関連諸学会の研究の方向や海外の国際理解教育の動向、カリキュラム開発の理論等について検討し・考察し、国際理解教育の概念を明らかにしていった。なお、研究成果は2冊の報告書にまとめ、また日本国際理解教育学会ホームページでも公開している。