著者
多賀 悠子 伏屋 玲子 浜野 かおる
出版者
国立研究開発法人水産研究・教育機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

クルマエビ漁獲量の減少に伴い,種苗生産に使用する親エビの確保が近年難しくなっている。そのため,陸上水槽で飼育した親エビを用いた採卵技術の確立が求められているが,交尾が十分に行われないことが問題となっており,その原因として水中音や飼育水の振動によるストレスの影響が疑われている。そこで,水槽内で交尾が行われる条件を明らかにするため,曝気による音と振動をはじめとして,水槽壁の衝撃吸収性,水槽サイズや底質と交尾との関係を調査した。その結果,後二者は交尾に影響を与え,アンスラサイト(破砕石炭)を底質に用いた場合には底面積が0.75 m2以上で交尾が行われた。一方,前二者は交尾に影響を及ぼさなかった。