著者
大井 将徳 高橋 修 中村 嘉隆
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.909-910, 2015-03-17

近年,自転車が関与する事故が問題視されており,交通事故に遭った自転車運転者の多くが違反運転中に事故に遭っている.本研究ではモーションセンサを用いた自転車違反運転検知システムを提案する.モーションセンサはKinectを用い,スケルトン・トラッキングと深度情報によって違反運転の検出及び違反運転の種類の判別を行う.検出する違反運転の種類は二人乗り,自転車スマホ,傘さし運転,手放し運転,路側帯での右側走行とする.本研究は基礎実験として,屋内かつ障害物のない環境下で Kinect が検出可能な自転車の速度の調査と Kinect の配置場所による違反運転検出精度の評価を行い,それらから得られたKinectの最適な配置場所でシステム評価を行う.
著者
大井 将徳 中村 嘉隆 稲村 浩 高橋 修
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.581-590, 2019-02-15

平成29年における自転車乗車中の死傷者のうち64.7%が法令違反運転中に交通事故に遭っているなど,近年,自転車が関与する事故が問題となっている.自転車の違反運転に関する法律や条例は整備されてきているが,いまだ違反運転の認知度は低い.そのため,自動的に自転車違反運転を検知して運転者に違反運転内容などを通知することによって,違反運転を減少させるようなシステムが必要となる.本論文は複数センサを用いた非接触センシングによる自転車運転者の状態検出に基づく自転車違反運転検知システムを提案する.提案システムはモーションセンサと照度センサを用い,モーション比較,深度情報取得,トラッキング時間測定,自転車走行位置計測,照度測定を用いて自転車違反運転内容を判断し,その内容を運転者および周囲へと通知する機能を備える.屋外において提案システムの対象判別および違反運転判断についての評価実験を行い,実用に耐える精度を確認した.