著者
富山 明俊 長谷部 雅彦 大山 玲子 亀田 倫子 杉山 典正
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.129-135, 2021-03-01 (Released:2021-03-01)

本研究は,コモディティ化した掃除機市場を対象とし,新規参入の成功例として国外企業2社(サイクロン掃除機:ダイソン社,ロボット掃除機:アイロボット社)に着目し,掃除機市場で高いシェアを獲得した要因を明らかにするために,特許,意匠,商標,新聞・WEB情報を収集し分析を進めた。分析の結果,ダイソン社は掃除機市場のサイクロンのカテゴリ,アイロボット社はロボット掃除機のカテゴリにおいて,シェア拡大と同時に特徴的な出願を行っていること,後発類似製品の出現を許しているものの,追随させない高いシェアをブランド力によって確保していることが明らかになった。そこで,対象企業の知財戦略について,戦略展開マップとSWOT分析により考察を行った。
著者
富山 明俊 長谷部 雅彦 大山 玲子 亀田 倫子 杉山 典正
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第17回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.13-19, 2020 (Released:2020-06-19)

本研究は,コモディティ化した掃除機市場を対象とし,新規参入の成功例として国外企業2社(サイクロン掃除機:D社,ロボット掃除機:iR社)に着目し,成功の背景と要因について知財情報分析から明らかにするものである.分析では,2社に関する情報を特許,意匠,商標,新聞・ウェブ情報から収集し,掃除機市場で高いシェアを獲得した要因を探った.分析の結果,D社は掃除機市場のサイクロンタイプのカテゴリにおいて,iR社は新たに開拓したロボット掃除機のカテゴリにおいて,シェアを拡大すると同時に特徴的な出願を行っていることが明らかになった.さらに,後発類似製品の出現を許しているものの,追随させない高いシェアをブランド力によって確保していることが分かった.そこで,継続性の高いブランド力を獲得するための知財戦略について,調査結果を元にした戦略展開マップとSWOT分析により整理し,考察を行った.