著者
佐久間 幹雄 金澤 綾子 丹羽 麻由美 富山 明俊 柏木 秀樹
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第16回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.79-84, 2019 (Released:2019-06-14)

これまでの特許情報解析では、出願件数や登録件数を指標として解析が行われてきた。例えば、競合企業の注力技術を解析したい場合、軸となる技術分野を細分化する工夫は様々な視点で行われてきたが、プロットされるのはあくまで「件数」であった。そこで、この研究では、発明者のグループを詳細に解析することにより、特定の技術開発に携わる「人数」を割り出し、特許件数だけでなく、開発者数も含めた総合的な視点で注力技術が探れないか、試行してみた。特に今回は、過去の前例が少ない中国企業における中国特実出願を母集団とした発明者グループ解析を試みたので、その結果とともに、解析における注意点や新たな発見も併せて報告する。
著者
富山 明俊 長谷部 雅彦 大山 玲子 亀田 倫子 杉山 典正
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.129-135, 2021-03-01 (Released:2021-03-01)

本研究は,コモディティ化した掃除機市場を対象とし,新規参入の成功例として国外企業2社(サイクロン掃除機:ダイソン社,ロボット掃除機:アイロボット社)に着目し,掃除機市場で高いシェアを獲得した要因を明らかにするために,特許,意匠,商標,新聞・WEB情報を収集し分析を進めた。分析の結果,ダイソン社は掃除機市場のサイクロンのカテゴリ,アイロボット社はロボット掃除機のカテゴリにおいて,シェア拡大と同時に特徴的な出願を行っていること,後発類似製品の出現を許しているものの,追随させない高いシェアをブランド力によって確保していることが明らかになった。そこで,対象企業の知財戦略について,戦略展開マップとSWOT分析により考察を行った。
著者
富山 明俊 長谷部 雅彦 大山 玲子 亀田 倫子 杉山 典正
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第17回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.13-19, 2020 (Released:2020-06-19)

本研究は,コモディティ化した掃除機市場を対象とし,新規参入の成功例として国外企業2社(サイクロン掃除機:D社,ロボット掃除機:iR社)に着目し,成功の背景と要因について知財情報分析から明らかにするものである.分析では,2社に関する情報を特許,意匠,商標,新聞・ウェブ情報から収集し,掃除機市場で高いシェアを獲得した要因を探った.分析の結果,D社は掃除機市場のサイクロンタイプのカテゴリにおいて,iR社は新たに開拓したロボット掃除機のカテゴリにおいて,シェアを拡大すると同時に特徴的な出願を行っていることが明らかになった.さらに,後発類似製品の出現を許しているものの,追随させない高いシェアをブランド力によって確保していることが分かった.そこで,継続性の高いブランド力を獲得するための知財戦略について,調査結果を元にした戦略展開マップとSWOT分析により整理し,考察を行った.