著者
堅田 香緒里 佐々木 宏 山内 太郎 大岡 華子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、1940年代後半以降、長年、貧困/生活困窮当事者による社会保障運動として全国各地で活動を続けている「生活と健康を守る会」(以下、守る会)に光を当て、貧困当事者の<声>の政治の一端を明らかにしようとするものである。そのために、守る会による発行物の分析、そして「守る会」運動に深くコミットしてきた関係者への聞き取り・語りの分析を行う。これらの作業を通して、戦後日本において、とりわけ貧困/生活困窮当事者の手になる運動が、①どのように当事者の組織化を行い、②ボトムアップ型の社会保障政策形成を促し、③貧困当事者中心のソーシャルワーク実践に影響を与えたのかの三点を実証的に明らかにしたい。