- 著者
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大村 優華
猪本 修
- 出版者
- 一般社団法人 日本科学教育学会
- 雑誌
- 日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.7, pp.17-20, 2019-06-01 (Released:2019-05-29)
- 被引用文献数
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中学校理科における音の単元で,音色を授業で扱うための実験教材の開発について検討をおこなった.現行の学習指導要領では,中学校1年次において音による現象という単元を学習する.そこでは音の伝わり方や,音の3要素である音の大きさ,高さ,音色があることを学習する.音の3要素のうち大きさと,高さについては実験活動を通して理解ができるような授業が展開されることが多いが,音色に着目した授業はあまりなされていない.音色を波形から読み取ることが難しいなどの理由から音色に関する実験活動が乏しいのが現状である.そこで,音色について分かりやすく効果的に授業で扱えるような,複数の音叉を用いた実験教材の開発をすることにした.純音からなる音叉の音を複数個同時に鳴らすことによって,音色を形成する要因である倍音列を人工的に作り出すことが可能となる.これにより段階的に響きと波形の変化を学ぶことができるため,音色の理解が深まることが考えられる.また,本手法により単純な構成の波形をとる楽器の音色を再現することができる.