- 著者
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齋藤 祐典
佐藤 俊治
大村 純一
三好 健文
入江 英嗣
吉永 努
- 出版者
- 情報処理学会
- 雑誌
- 研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21862583)
- 巻号頁・発行日
- vol.2011, no.4, pp.1-8, 2011-03-08
人間の視覚機能を解明するために,その機能の線形モデルを計算機でシミュレーションする手法がある.しかし,計算負荷の問題から簡略化したモデルあるいは一部分だけのシミュレーションのみが行われている.そこで,シミュレーションを高速化するために,プログラムを並列化し,PCクラスタを用いて実行する.本稿では,シミュレーションのコアである畳み込み演算をMPIにより並列化することで,最大43%高速化を達成した.また,実装したシミュレータを用いて錯視画像のオプティカルフローを求めたところ, 錯視現象の要因が得られたことを示す.Numerical simulation for the linear model of visual neurons is the most important approach to understand our visual system from computational viewpoints. We attempt to parallelize the time-consuming simulation on a cluster computer system. We achieved 43% reduction in simulation time by MPI implementation of spatio-temporal convolution formulated in the linear model. Moreover, by analyzing the simulation results, unknown factors on visual illusion are unveiled.