- 著者
 
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             田中 隆文
             
             大津 悠暉
             
             熊谷 冴矢子
             
             西田 結也
             
             宮城島 由有
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本森林学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本森林学会大会発表データベース
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.127, 2016 
 
          
          
          
        
        
        
        意見を公募したり住民が企画に参加してさえいれば,ボトムアップの意義が発揮されることになるのだろうか。災害対策基本法に基づく地区防災計画制度を例とすれば,内閣府のガイドブックにはボトムアップという言葉が繰り返し使われるが,地区の防災計画案をまとめる際に専門家のアドバイスを受けるよう繰り返し促されている。 東日本大震災の際の科学知の限界を踏まえれば,ここでの専門家のアドバイスは,ローカルノレッジを頭ごなしに却下する"固い科学"であってはならず,地域特性(自然科学的および人文・社会科学的な意味での地域特性も含む)の理解を踏まえた柔軟なものでなければならない(田中,2015)。しかし,このニーズに応えるために必要となる"柔軟な科学知"をアドバイスできる防災専門家は非常に少ないのが実情である。 本報告では,地区の防災計画およびその親規定である地域防災計画へのローカルノレッジの反映状況を調査し,課題を整理した。参考文献:田中隆文編(2015)想定外を生まない防災科学.-すべてを背負う「知の野生化」-,古今書院,p.299