- 著者
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小玉 幸助
大竹 伸治
森谷 就慶
若林 真衣子
- 出版者
- 東北文化学園大学医療福祉学部保健福祉学科
- 雑誌
- 保健福祉学研究 = Journal of health and social services (ISSN:13484567)
- 巻号頁・発行日
- vol.16, pp.1-8, 2018-03-31
2017年度に内閣府が公表した『平成29年版子供・若者白書』によると、不登校児童・生徒数は、小中学生で12万5,991人、高校生は₄万9,563人であった。小中学生の不登校は増加傾向にある。不登校児童・生徒の解消には、学校と関係機関との連携が必要不可欠な状況であり、この役割を担うのがスクールソーシャルワーカー(以下、schoolsocial worker:SSW)である。SSWは小中学校および高等学校で導入されており、効果検証も行われてきている。しかしながら、スクールソーシャルワーク活用事業に関しては経済分析が行われておらず、経済効果が明らかにされていない。本研究では不登校児童・生徒解消数を公表する北海道、山形県、東京都、長野県、鳥取県、島根県、広島県、福岡県、佐賀県(以下、₁都₁道₇県)の不登校児童・生徒を対象にSSWにおける経済効果を算出することを目的に、所得を中心に経済学的視点からシミュレーション分析を試みた。