著者
三浦 信冶 大西 重行 渡辺 創 嵩 忠雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.97, no.252, pp.75-85, 1997-09-12
被引用文献数
2

コンピュータネットワークを通じて入手できるディジタルデータの中には有料のものなど, データのコピーが制限されているものが存在する. しかしユーザに配布されたディジタルデータは容易にコピーすることが可能である. 現在, 不正コピーの対策として電子透かしの技術を利用した様々な手法が提案されている. ただしそれらの手法ではサーバの不正行為により無実のユーザに罪を着せることが可能である. 解決案として配布時にサーバだけでなくユーザも電子透かし法に参加することでサーバの不正防止を考えた手法が提案されたが, 不正者を特定できない場合が存在するという欠点を持っていた. 本論文ではサーバの役割を分散させることでこの問題を解決し, 最小限の通信量でサーバやユーザの不正行為を特定可能な手法を提案する.