著者
笠原 順三 大野 一郎 飯田 汲事
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.201-209, 1969-11-30 (Released:2010-03-11)
参考文献数
7

When a crystal structure of ammonium fluoride, NH4F, reversibly transforms from Wurtzite structure to NaCl structure at ca. 4kb, a number of small elastic shocks are accompanied with the volume change by the rapid phase transition for polycrystalline specimen. These shocks are also generated during the lowering pressure run, where NaCl structure transforms to Wurtzite structure. If we assume that each of the shocks corresponds to a phase transition in a small volume in the specimen, the amount of the reactant is given by the accumulated number of shocks. Fitting the bulk rate of the phase transition by the equation of the rate theory; dX/dt=K(1-X)p, where X is the mole fraction of the reactant at the time t, we obtain p≈1 and K≈10-1sec-1. The present result shows that the phase transition is the first order reaction and the bulk rate of the phase transition is in the order of 10-1sec-1, although the process of the phase transition is not continuous but is the superposition of very rapid ones with elastic wave radiation.
著者
丸箸 圭子 村岡 正裕 中農 万里 横井 彩乃 山田 晋也 中村 奈美 脇坂 晃子 大野 一郎 村上 婦美
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.327, 2018

はじめに当院では2012年より多職種による緩和ケアチーム(以下、PCT)を立ち上げ活動している。その中で重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))の緩和ケアに取り組んだ5例について報告する。症例症例1:亜急性硬化性全脳炎 誤嚥により低酸素性虚血性脳症となる。体位変換、吸引などのケア時にあえぎ呼吸、SpO2低下、徐脈が頻回にみられ、PCTに相談した。あえぎ呼吸の原因が咽頭けいれんによるミオクローヌスであるとの見立てよりクロナゼパムの内服を開始したところ、呼吸状態は改善した。症例2:細菌性髄膜炎後遺症 CTにより偶然、食道がん、多発肺転移と診断。末期がんではあるが苦痛様症状をとらえることが難しく、PCTに相談した。バイタルサインに加えFaces Pain Scaleを用いた評価、疼痛、呼吸緩和の方針、栄養管理、家族へのケアを確認した。症例3:脳性麻痺 介護スタッフの交代を機に摂食量低下した。低栄養に伴う皮膚トラブルなどが増えてきたためPCTに相談。療育、遊びを通してスタッフとの信頼関係を築き、お気に入りの場所や嗜好に合わせた食事内容の検討をしたところ摂食量も増え、活気も戻ってきた。症例4:脳性麻痺 肝細胞がん 診断後定期的にPCT介入し、塩酸モルヒネを少量より開始していたが効果の評価は難しかった。症例5:脊髄小脳萎縮症 がん性胸膜炎 PCT介入にて主な苦痛の原因は上気道閉塞および胸水貯留による呼吸苦と判断し、呼吸リハビリチームに協力を要請し呼吸ケアに重点をおいて関わっている。 まとめ重症児(者)は、言語的コミュニケーションをとることが難しく、苦痛な状態を評価し、治療やケアの方法を選択するのに苦慮する場面が多い。病棟内外の多職種で関わることで倫理的、効果的な治療方針を立てていくことができる。今後もガイドラインに沿いながらも当院の患者に合った緩和ケアに取り組んでいきたい。
著者
丸箸 圭子 山田 晋也 脇坂 晃子 中村 奈美 辻 隆範 大野 一郎 関 秀俊
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.330, 2014

はじめに長期に経管栄養管理されている重症心身障害児(者)のセレン(Se)欠乏症の報告が近年多く見られている。今回徐脈、洞停止を来した4症例に対しSe欠乏症を疑い測定したところ全員血中Se値が低値でありうち3例に対し経管栄養剤を変更しSe値、脈拍数ともに改善したため報告する。症例12歳女児、経鼻胃チューブより育児用ミルクほほえみを投与されていた。入院時よりHR50〜80/分と徐脈傾向であったがある日HR30/分台と低下し、ホルターECGにて3.2秒の洞停止を確認した。アイソカルジュニア® 1.0に変更したところSe値は5.3から8.1μg/dlに上昇しHRも60〜90/分と改善した。症例26歳女児、胃瘻よりラコール®を投与されていた。普段より徐脈傾向、心室性期外収縮認めていたがHR30-40/分台が続きホルターECGにて3.1秒の洞停止を認めた。ACEI、利尿剤の投与量調整に加え、栄養剤をSe含有量の多いメイバランス® 1.0に変更したところSe値は6.2から8.8μg/dlに上昇しHRも60台以上をキープできるようになった。症例315歳女児、PEG-Jカテーテルよりラコール®を投与されていた。普段はHR70-100/分であったが尿路感染症の治療中に徐脈、モニター上HR36/分、心エコーにてLVEF45%と心機能低下も来した。栄養剤をメイバランス® 1.0に変更したところ、Se値は7.4から11.3μg/dlに上昇し以降徐脈も認めていない。症例422歳男性、胃瘻よりラコール®投与され在宅療養している。HR40-50台と徐脈傾向あり精査したところSe値は8.7μg/dlと低値であった。現在経過観察中である。まとめ当院には多くの経管栄養管理中の重症児がおり、Se欠乏症例は多数いると思われる。今後徐脈を含め疑いのある症例があればSe投与量を考慮し対処する必要があると考えられた。
著者
市原 寛 榊原 正幸 大野 一郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.12, pp.746-757, 2004-12-15
被引用文献数
1 1

四国北西部に存在する南北系の地形構造の一つ,松山平野"堀江低地"について,重力異常探査および既存のボーリング資料により検討を行った.ボーリング資料より,低地下に東落ちの基盤深度の不連続帯およびこれに向かって急傾斜する堆積層の地層境界面の存在が明らかになった.また,重力探査によると,明瞭な負のブーゲー異常帯が低地とほぼ平行に存在することが明らかになり,その西端部の急変帯は上記の基盤深度の不連続帯によることが解明された.これらのデータより,走向が北北西-南南東で,東落ちの堀江断層が低地下に伏在すると推定される.堀江断層は正断層成分を持ち,堀江低地下に堆積盆を形成しており,南方の中央構造線活断層系の分布域まで延長されると考えられる.堀江断層は,少なくとも更新世には活動していたと推定される.