著者
小木曽 太知 大野 陽哉 鈴木 彩輝 下畑 享良
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.532-535, 2023 (Released:2023-08-29)
参考文献数
12

弓道における異常な運動(いわゆるイップス)のうち,「もたれ」は狙いを定めたときに意図したタイミングで矢を放てない状態を指す.私達は「もたれ」が動作特異性局所ジストニア(task-specific focal dystonia,以下TSFDと略記)である可能性を考え,「もたれ」を呈する3例,対照群として弓道での異なるイップスの一種「早気」3例,いずれも認めない3例に問診と表面筋電図を行った.結果,「もたれ」の特徴として,定型性,感覚トリック,早朝効果が確認されたが,「早気」ではこれらの所見は認めなかった.また検査中に「もたれ」が出現した2例中1例で,上肢の異常な拮抗筋の共収縮を認めた.以上より,「もたれ」はTSFDの特徴を有している可能性が示唆された.
著者
木村 暁夫 大野 陽哉 下畑 享良
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.340-345, 2022 (Released:2022-11-22)
参考文献数
24

Anti–IgLON5 disease is a recently reported autoimmune neurological disease associated with antibodies against IgLON5, a neuronal cell adhesion molecule. Most patients with anti–IgLON5 disease are older adults and present with gradually progressive movement disorders, sleep alterations, bulbar dysfunction, oculomotor movement disorders, and cognitive dysfunction. These clinical features are similar to those of patients with neurodegenerative diseases including progressive supranuclear palsy, corticobasal syndrome, and bulbar–type amyotrophic lateral sclerosis. Neuropathological studies showed phosphorylated tau protein deposits predominantly involving neurons in the tegmentum of the brainstem. The efficacy of immunotherapy is still debated. However, several studies have reported that anti–IgLON5 antibody is pathogenic. Early diagnosis along with aggressive and sustained immunotherapy may be important to treat this disease.
著者
西尾 誠一郎 林 祐一 加藤 新英 大野 陽哉 和座 雅浩 長尾 洋一郎 向野 晃弘 中根 俊成 下畑 享良
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.522-529, 2021 (Released:2021-08-30)
参考文献数
16

弓道において,弓を放つ際,「早気,もたれ,びく,ゆすり」と呼ばれる4種類の状態が生じ,上達に支障を来す.種々のスポーツで認めるイップスの定義に当てはまるが,これまでほとんど検討されていない.これらの頻度や分類の意義,危険因子について明らかにすることを目的に,大学生を対象とした検討を行った.アンケートを行った65名中41名(63.1%)にいずれかの経験があり,「早気」が最も多かった(のべ35名;85.3%).イップス発症の危険因子として,経験年数が長いことが関与していた.病態は未だ不明なことが多いが,「もたれ」のみ単独で出現し,その特徴からも動作特異性局所ジストニアの関与の可能性が疑われた.
著者
西尾 誠一郎 林 祐一 加藤 新英 大野 陽哉 和座 雅浩 長尾 洋一郎 向野 晃弘 中根 俊成 下畑 享良
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-001568, (Released:2021-07-17)
参考文献数
16

弓道において,弓を放つ際,「早気,もたれ,びく,ゆすり」と呼ばれる4種類の状態が生じ,上達に支障を来す.種々のスポーツで認めるイップスの定義に当てはまるが,これまでほとんど検討されていない.これらの頻度や分類の意義,危険因子について明らかにすることを目的に,大学生を対象とした検討を行った.アンケートを行った65名中41名(63.1%)にいずれかの経験があり,「早気」が最も多かった(のべ35名;85.3%).イップス発症の危険因子として,経験年数が長いことが関与していた.病態は未だ不明なことが多いが,「もたれ」のみ単独で出現し,その特徴からも動作特異性局所ジストニアの関与の可能性が疑われた.