著者
天野 晶子 石神 昭人
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.24-26, 2009-01-25 (Released:2017-10-10)
参考文献数
21
被引用文献数
1
著者
天野 晶子 石神 昭人
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.87, no.9, pp.492-496, 2013-09-25 (Released:2017-08-10)

Vitamin C (VC, L-ascorbic acid) transport is mediated by specific transporters, such as sodium-dependent vitamin C transporter (SVCT) 1 and 2. SVCT1 and 2 have a functional role in secondary active transport of VC from the outside to the inside of cells at the expense of sodium electrochemical gradient across the cell membrane. Recent studies revealed that the effect of SVCTs gene polymorphisms on risk of preterm birth and any diseases. Moreover, some paper reported that the effect of SVCTs gene polymorphisms on VC concentration in human blood and interactions with other antioxidant related genes. In this paper, we review recent insights into the relationships between SVCTs gene polymorphisms and health and disease risk.
著者
天野 晶子
出版者
首都大学東京
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

Senescence marker protein(SMP30)は加齢に伴い肝臓で減少する。SMP30は、多くの哺乳類の体内でビタミンC合成に必須の酵素グルコノラクトナーゼである。ヒトと同様に、SMP30遺伝子を破壊(ノックアウト)したマウス(SMP30-KOマウス)はビタミンCを生合成しない。SMP30-KOマウスはビタミンCの長期的な不足で寿命が短縮する。ヒトでは、血中ビタミンCが加齢で減少する。従って、老化とビタミンCの不足には、密接な関係が窺える。ビタミンCは、カテコールアミン(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン)の生合成酵素、チロシンヒドロキシラーゼ(TH)及びドーパミン-β-ヒドロキシラーゼ(DBH)の活性化に補因子として必要とされる。ビタミンCの加齢に伴う減少により、カテコールアミンも減少する可能性が考えられる。カテコールアミンは脳や副腎で合成され、神経伝達物質やホルモンとして重要な役割を担うとされる。しかしながら、ビタミンCの生体内におけるカテコールアミン合成系への役割は不明な点が多い。そこで本年度は、ビタミンC欠乏状態のSMP30-KOマウスにおけるカテコールアミン濃度およびカテコールアミン生合成酵素の遺伝子発現の変化を調べた。結果、ビタミンCの欠乏した副腎においてアドレナリン、ノルアドレナリン濃度が減少した。従って、ビタミンCは生体内で確かにDBHの活性化に必要であることを明らかにした。本成果はEuropean Journal of Nutritionに投稿、受理された。更に、カテコールアミンが加齢依存的に生体内で減少するかを明らかにするため、野生型マウス副腎におけるカテコールアミン濃度、および合成酵素の遺伝子発現の加齢に伴う変動を調べた。本研究により、マウス副腎でカテコールアミン濃度およびアドレナリン合成酵素のフェニルエタノールアミンNメチルトランスフェラーゼの発現が加齢で減少することがわかった。本成果は、Geriatrics & Gerontology Internationa1に掲載された。