著者
長谷部 悟史 太刀川 信一 浜村 昌則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.174, pp.35-40, 2005-07-07

本稿では, DS/SS方式における他局間干渉を抑圧する一方式として, 定振幅となる合成系列による符号ダイバーシチ通信方式を提案する.従来の符号ダイバーシチ方式では, いくつかの符号系列和を拡散系列に用いるため, 送信出力が多値レベルとなる.それに対して, 本方式では, 定振幅となる合成系列を拡散系列に用いることにより, DS/SSMAと等価な送信出力を実現する.また, 受信機では, 他局間干渉によって生ずる相互相関を打ち消すように, 定振幅となる合成系列をうまく分解し, ダイバーシチブランチに割り当てることで特性の改善を図ることが出来る.本稿では, 本方式と従来の符号ダイバーシチ方式との遠近問題下におけるBER特性の比較を行い, さらにダイバーシチ受信する際にブランチで扱う逆拡散系列の構成方法の検討を行った.また, 両方式の送信出力の違いに着目し, リミッタを適用した際の検討も行った.その結果, 本方式が従来の符号ダイバーシチ方式とほぼ同等の特性を有すること, ブランチの構成方法によってはさらに特性の改善が可能であることを明らかにした.そして, リミッタの適用による本方式の利点を明らかにした.
著者
中馬 淳一 本江 直樹 濱村 昌則 太刀川 信一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.416, pp.43-47, 1995-12-14
被引用文献数
2

システム容量を増すためにマイクロセルが用いられるが、セルの大きさが小さくなるに従って,ハンドオーバの回数は増加する。よって, マイクロセルでは効率の良いハンドオーバを行うことが必要となる。本稿では,マイクロセルでハンドオーバを行ったときのビット誤り率特性を4つの方式(従来方式,最大受信電力局選択方式,等分配電力方式,最適電力分配方式)に対して,計算機シミュレーションにより求め,比較検討した。セル半径が100[m]で,ハンドオーバを行う際の遅延時間を考慮した場合では,最適電力分配方式を用いてハンドオーバを行った方が良いことが確認できた。