著者
岩本 健太郎 田中 聡久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.226, pp.77-82, 2009-10-08

撮像装置によって得た画像から,画像認識を用いて煙草の煙を検出する手法のための特徴量に関して検討する.本稿では,時系列画像のある予測対象画素を,周辺画素と予測係数との線形荷重和によってモデリングすることを提案する.このモデリングのための予測係数の更新において,予測係数のふるまいや2乗誤差のふるまいに,煙とその他の物体の間で違いがあることを示す.本稿では,この予測係数のふるまいや2乗平均誤差のふるまいを定量的に観測し,煙検出のための特徴量として用いることを提案する.また認識実験では,提案した複数の特徴量の中で最も認識率の高くなる組み合わせについて検討する.さらに,もっとも認識率の高くなる予測係数の更新パラメータについて検討する.
著者
平藤 雅之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.305, pp.59-64, 2004-09-09
被引用文献数
1

フィールドサーバは,無線LANモジュール,Webサーバ,センサ,ネットワークカメラ,LED照明太陽電池等を耐候性筐体に格納したセンサネットワーク・ノードである。気温,湿度,光合成有効光量子束密度,土壌水分,葉の濡れ,CO_2濃度等のセンサ及びカメラにより,環境,動植物,昆虫,微生物等の動態を計測する。無線LANによる中継回線とホットスポット機能によってユビキタス・ネットワーク環境を構築し,インターネット経由でアクセスできる.これまで,米国,タイ等数10カ所のサイトで長期観測実験を行っている。データ収集はエージェントによって自動的に行われ,蓄積されたデータはMetBroker(GRIDツール)によってAMeDAS等既存の気象データベースと統合して病害予測システム等のアプリケーションで利用できる。
著者
鈴木 佑 大竹 孝平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.363, pp.7-12, 2004-10-14
被引用文献数
1

従来のくし形フィルタなどフィルタ形のピッチ検出法では、検出する音階の基本周波数および倍音周波数で零出力とする遮断形のくし形フィルタを用いているため、音階検出手順が煩雑で、検出精度や処理量の点で問題があると考えられる。本論文では、各音階の基本周波数および倍音周波数でシャープなバンドパス特性を持つ通過形のくし形フィルタである音階分離フィルタバンクを用いたピッチ検出法を提案している。音階分離フィルタバンクと音階検出特性を向上させる音階レベル検出器の構成法を明らかにし、また、計算機シミュレーションにより音階検出特性を示している。
著者
長谷部 悟史 太刀川 信一 浜村 昌則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.174, pp.35-40, 2005-07-07

本稿では, DS/SS方式における他局間干渉を抑圧する一方式として, 定振幅となる合成系列による符号ダイバーシチ通信方式を提案する.従来の符号ダイバーシチ方式では, いくつかの符号系列和を拡散系列に用いるため, 送信出力が多値レベルとなる.それに対して, 本方式では, 定振幅となる合成系列を拡散系列に用いることにより, DS/SSMAと等価な送信出力を実現する.また, 受信機では, 他局間干渉によって生ずる相互相関を打ち消すように, 定振幅となる合成系列をうまく分解し, ダイバーシチブランチに割り当てることで特性の改善を図ることが出来る.本稿では, 本方式と従来の符号ダイバーシチ方式との遠近問題下におけるBER特性の比較を行い, さらにダイバーシチ受信する際にブランチで扱う逆拡散系列の構成方法の検討を行った.また, 両方式の送信出力の違いに着目し, リミッタを適用した際の検討も行った.その結果, 本方式が従来の符号ダイバーシチ方式とほぼ同等の特性を有すること, ブランチの構成方法によってはさらに特性の改善が可能であることを明らかにした.そして, リミッタの適用による本方式の利点を明らかにした.
著者
湯浅 賢太郎 岡村 加奈 戸田 尚宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.260, pp.25-29, 2006-09-20
参考文献数
7

現在普及しているX線CTは,高電圧で大電流を必要とするX線管球への電力供給や,管球とディテクタを患者の回りで回転させるための機構が必要であるため,装置全体が未だ非常に大きく専用の投影室が必要である.しかし移動が困難な患者のため,病室等へ装置を移動させ撮影を行うために診断装置の小型化,可搬型(ポータブル)化が強く望まれている.本研究では,近年開発されたフラットパネルディテクタ,及び開発中である超小型冷陰極X線管球を利用できると仮定した上で,現在のところ明確な概念のないポータブル(可搬型)CT診断装置の一つの形態を提供し,その形態の制約条件下でどの程度の画像再構成能力があるか検討を行った.
著者
川上 大喜 大久保 寛 内田 直希 竹内 伸直 松澤 暢
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.474, pp.169-174, 2015-02-23

相似地震(微小繰り返し地震)とは,同一のアスペリティ(固着域)が原因となって発生する地震のことを指す.相似地震は発生時刻が異なってもほぼ同一な波形,つまり相似な波形を伴う性質を持つことがわかっている.この相似地震を解析する事によって,個々の地震の原因となるアスペリティの特性を抽出することや,プレート境界で生じるすべりの時空間発展をモニタリングする事が可能となる.本研究では相似地震の検出法としてフーリエ位相相関法とその手法に対して地震の主要周波数を考慮して帯域制限を施したフーリエ帯域制限型位相相関法,直交3成分地震波データに用いたコヒーレンス関数を適用し,その有効性について検討した.また近年,演算能力の高さから関心を集めているGPU(Graphics Processing Unit)を利用した汎用計算アーキテクチャであるGPGPU(General Purpo Secomputation on GPU)を応用した並列計算処理による高速化についても検討し,処理に要する計算時間を比較した.加えて,これらの一次元信号の対する相関処理演算に対してマルチGPUによるGPGPUを適用し,その有効性についても併せて検討した.
著者
櫻田 大樹 田中 稜介 杉浦 陽介 相川 直幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.394, pp.109-112, 2015-01-15

布製のおしぼりを扱う再利用工場では,検品作業においておしぼりのよごれ,やぶれや金属,髪の毛の混入の検査が行われている.中でも髪の毛の混入に関する検品作業は現状,人が目視で行っており髪の毛の有無の見落としが問題となっている.この問題の解決に向け,本報告では画像処理を用いておしぼり表面に付着した髪の毛をリアルタイムに自動判別するシステムを提案する.本システムは,ラインセンサカメラで撮影した髪の毛の画像をリアルタイムに判別するためにFPGAを用いて処理する.髪の毛の有無判別処理は,まずエッジを抽出後にラベリングと面積処理を行い,最後に閾値処理により実現している.
著者
大渡 裕介 小川 恭孝 西村 寿彦 大鐘 武雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.477, pp.73-78, 2007-01-19

MIMO-OFDM空間分割多重において,送信側でチャネル情報(CSI)が既知,もしくは,受信側から用いるべき送信ウェイトが報知される場合,固有ビーム空間分割多重(E-SDM)方式を用いることができ,MIMOチャネル最大の容量が得られる.筆者らはこれまで時間領域で最小二乗法を適用し,推定したCSIの内,主要な成分のみをフィードバックすることにより,情報量が削減できることを報告してきた.本稿では,筆者らが提案しているCSIフィードバック手法及びコードブックを用いた送信ウェイトフィードバック手法について比較検討を行う.
著者
高橋 幸太郎 西谷 隆夫 小松 広昭 加藤 博憲 小元 規重
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.476, pp.25-30, 2007-01-18
被引用文献数
2

20011年アナログ停波に向け、難視聴地区解消のために地上デジタル放送のマルチビーム衛星による再放送を検討した。このためには地上デジタル1チャンネル当たり23Mbpsの情報を10Mbpsにまで圧縮する方式が必要になり、H.264方式の採用と番組共用方式で対応する.但し、番組共用方式だけでは10Mbpsに対応できず、符号器側の量子化パラメータの簡単な制御が必要になることが明確になった。
著者
多田 十兵衛 江川 隆輔 後藤 源助 中村 維男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.350, pp.31-35, 2005-10-14
被引用文献数
4

本研究では, 回路の大規模化に伴うリーク電流による消費電力の増大を抑えることを目的として, 小規模な演算器で高速に演算を行なう手法を提案する.演算内のビットレベル並列性に着目し, 高ビット幅の演算を低ビット幅の演算器で行い, さらに回路をウェーブパイプライン化することで高速かつ小規模化な回路を実現する.また, シミュレーションにより提案手法の有効性を示す.
著者
雛元 孝夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.390, pp.119-124, 2009-01-15

現代制御理論,ディジタル制御論,ディジタル信号処理の間には理論的側面からみて幾つかの共通点や類似点が存在する.これらの三者は互いに影響し合って発展している.特に,状態空間アプローチでは学問分野の区別がつきにくい.ここでは,制御と信号処理の融合という観点からディジタル信号処理に関連した状態空間アプローチについて,黎明期から最近の発展まで簡単に復習する.
著者
猿舘 朝 伊藤 憲三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.228, pp.89-93, 2008-09-29
参考文献数
22

本稿では,聴覚障害者のための事前登録型生活音識別システムについて提案した.我々はこれまで,フレーム処理に基づく信号検出及び識別アルゴリズムにより,高い精度で識別処理するシステムとして実現した.本報告では,識別アルゴリズムの際に分析した周波数帯域特徴や時間軸パタンを利用したメディア変換法,携帯電話を利用した識別結果呈示法,そして,システムの実装構成について述べる.
著者
目黒 光彦 高橋 知紘 古閑 敏夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.363, pp.19-24, 2004-10-14
被引用文献数
9

本稿では,色盲と呼ばれる色覚異常により色の区別が難しいユーザ向けに,カラー画像中の色を弁別しやすいように色の修正を施すことで,見やすいカラー画像を作成する方法を提案する.人間は,光の波長に対して感度の異なる三種類の錐体による反応値の比により色を知覚している.俗に色盲と呼ばれる色覚異常者の多くは,三種類の錐体のうちいずれか一つの錐体を欠いている二色型色盲である.そのため色盲者にとって,色の弁別が困難な色の組み合わせが存在する.提案手法は,処理対象のカラー画像を色により領域分割を行い,それぞれの領域の代表色同士の色弁別がしやすいか否かを判定し,弁別が難しい領域の色の値を変換させることで,知覚しやすいカラー画像を生成するものである.これにより,色覚におけるバリアフリーを実現する一手法が実現される.
著者
古橋 良一 小林 正彦 金子 美博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.454, pp.153-157, 2009-02-23

卒業論文や修士論文など,審査員を伴う論文発表を幾つかの会場で並行して行う場合,同一の審査員が担当する発表が重ならないようにする,同一の研究室は連続して発表する,審査員の会場移動は最小限にするなど,様々な条件のもとで発表プログラムを作らなければならない.我々はこれまでこのようなプログラムを自動作成するためのソフトウェア「江戸っ子」を開発してきた.江戸っ子のアルゴリズムは,各会場での発表件数を均等にすることから始めて,それらの条件を満たすように設計されている.しかし,そのような均等性や連続性を同時に満たさないような事例に今回遭遇した.この事例に対処するためには,これまでのアルゴリズムを改良して,「江戸っ子」をバージョンアップする必要がある.本稿ではこれについて報告する.
著者
北川 智大 西谷 隆夫 小松 広昭 加藤 博憲 小元 規重
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.438, pp.103-108, 2008-01-17
参考文献数
7

マルチビーム衛星を利用した,地上波デジタル放送の再送信について考察を行った.今回の検討は通信と放送の融合を狙った衛星チャンネルの効率化である.番組チャンネルとCMを含む民放チャンネルを切り替え,キー局放送分の共用化を行って,放送の空き時間をインターネットの利用に割り当てる.番組/CMチャンネルの切り替えを正確に行うため,常時すべてのテレビ信号を流す方式を採用する.番組チャンネルの非表示区間は静止画とする.この部分が余分な情報を発生しないように静止画をH.264符号化に基づいた工夫を行った.衛星上の情報切換が正確に行える様にバッファの使用量の少ないVBRを採用した.高知工科大学のSCOPE実験設備を用いて実測した結果も報告する.
著者
加藤 治雄 中山 謙二 平野 晃宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.315, pp.91-96, 2006-10-20

信号源数がセンサ数より多いオーバーコンプリート形ブラインド信号源分離(BSS)で,信号源の完全分離は困難という問題に対して,我々はフィードバック形の回路構成と学習法を既に提案している.まず,1個の信号源が複数の出力に含まれないことを分離の条件として,1巡目の信号源分離を行ない,少なくとも1個の出力に単一信号源を分離する.この出力を観測信号にフィードバックして,観測信号から単一信号源をキャンセルすることにより,等価的に信号源数を低減する.単一信号源のキャンセル法として,当該出力と推定した混合過程の情報を使ってキャンセルする他,観測信号のヒストグラムを使ってキャンセルする方法を組み合わせる.本稿ではさらに,フィードバックにより生じる信号歪みの問題に対して,スペクトルサプレッション法を導入することにより,信号歪みを抑制する.2巡目の信号源分離では,観測信号に含まれる信号源が1個少ない状態で1巡目とは異なる学習法により処理を行なう.信号源として音声を用いたシミュレーションにより,提案方法の有効性を確認した.
著者
松尾 正輝 平田 雄也 Syafei Wahyul Amien 黒崎 正行 黒木 祥光 宮崎 明雄 斉 培恒 尾知 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.202, pp.17-22, 2009-09-17

本報告では,4Kデジタルシネマ画像の無線伝送システムを提案する.本システムでは,次世代無線方式として国際標準化に向けて動き出したIEEE802.11TGac(ac task group)を基本とした伝送速度1.2Gbpsの無線伝送システムを用いる.このシステムは5GHz帯を使用し,80MHzの周波数を用いることで33メートルの伝送距離を実現した.また,ビデオデータをJPEG2000符号化を用いて圧縮し,かつ,誤り耐性機能を持たせることにより,無線伝送での誤りの影響を低減しつつ,1.2Gbpsの伝送速度での伝送を可能としている.シミュレーションにより,本システムの有効性を示し,リアルタイムアプリケーションの実例を示す.
著者
長手 厚史 星野 兼次 藤井 輝也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.439, pp.19-26, 2008-01-18

次世代移動通信では、ユビキタスなワイヤレスブロードバンド環境の実現へ向けて、セル端スループットの向上が重要な課題として掲げられている。この実現に向けては、3セル繰り返しやFFR (Fractional Frequency Reuse)等の周波数繰り返しが有効な手法として考えられている。周波数繰り返しの特性を考慮すると、複数基地局からの信号を周波数軸上で直交多重して受信するマルチリンク伝送は、セル端スループット向上に効果的である。しかしながら、基地局毎の周波数オフセットの違いを考慮すると、直交性の崩れにより周波数間干渉が発生し、通信品質を劣化させる。本稿では、周波数間干渉のキャンセル法を提案し、その改善特性を理論解析、計算機シミュレーションにより明らかにする。
著者
星野 兼次 長手 厚史 藤井 輝也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.439, pp.13-18, 2008-01-18

次世代移動体通信では,ワイヤレスブロードバンド環境の実現に向けて,セル全体のみならずセル端におけるスループット向上が大きな課題として挙げられている.特に,次世代通信方式の変調方式の有力候補であるOFDMにおいて,セル端におけるスループット向上を実現する手段として,複数基地局から異なるサブキャリアのOFDM信号を周波数多重で直交させて送受信するマルチリンク伝送が検討されている.マルチリンク伝送では,複数基地局分の帯域と送信電力を同時に利用できることから,セル端スループットを向上させることができる.しかし,マルチリンク伝送の課題として基地局毎の同期が取れていない場合,OFDM信号が直交しないため隣接チャネル干渉が生じる.そこで本稿では,各基地局からの受信信号間の相互干渉(隣接チャネル干渉)をキャンセルする干渉キャンセラについて検討する.
著者
金 基民 李 濬煥 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.719, pp.63-68, 2005-03-08

本稿では、直交周波数分割多重(OFDM)変調方式に複数のアンテナを利用するMIMO(Multi Input Multi Output)を適用した無線システムにおいて、時間/周波数同期とチャネル推定を検討し、新しいプリアンブルを提案する。MIMO-OFDMでの同期は複数の信号が混ざった状態において時間/周波数の同期が行われ、同期処理してからチャネル推定は送信アンテナから受信アンテナまでの各々チャネル分離し行う。そのため、プリアンブルは相関特性がよく、各送信アンテナからの信号が分離できるように設計する必要がある。計算機シミュレションで従来プリアンブルと提案プリアンブルの同期特性とチャネル推定特性を比較した。計算機シミュレションの結果により、提案方式は同期特性で同程度、残留周波数オフセットの条件でチャネル推定ではよい特性を得られることが確認された。