著者
櫻井 利康 山崎 宏 小林 勇矢 奥原 健史 三村 祐太
出版者
日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.507-514, 2016-10-15

要旨:手の浮腫・腫脹の測定法であるリングゲージ法と掌囲(中手骨頭レベルでの手の周径)法の信頼性と妥当性を明らかにした.健常成人40例80手を対象に,2人の検者がリングゲージ法,掌囲法,Figure of Eight法を2回測定した.信頼性は級内相関係数,妥当性はFigure of Eight法との相関係数を用いた.検者内信頼性のICC(1,1)はリングゲージ法が0.99,掌囲法が0.99,検者間信頼性のICC(2,1)はリングゲージ法が0.98,掌囲法が0.98〜0.99であった.Figure of Eight法との相関係数はリングゲージ法がr=0.76〜0.84,掌囲法がr=0.91〜0.94だった.リングゲージ法と掌囲法は信頼性と妥当性が高く手の周径法として使用可能な方法と考えた.