著者
小林 大祐 横張 和也 新田 高庸 上倉 一人 如澤 裕尚
雑誌
研究報告 オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)
巻号頁・発行日
vol.2011-AVM-74, no.8, pp.1-6, 2011-09-14

自然な映像コミュニケーションサービスを実現するためには,映像符号化の低遅延化が重要となる.本研究では,10msec 以下のコーデック遅延を実現する超遅延映像符号化の実現に向け,符号化を行う処理単位を細分化して遅延を短くすることに着目した.本報告では,複数マクロブロックライン単位ごとに対して第一符号化→復号 (解析) →第二符号化を行う 2 パスアルゴリズムを用いる方式において,細分化した処理範囲内での符号量制御.画質向上を行う処理の予備検討を行った.ソフトウェアシミュレーションにより,従来の 1 フレーム単位から更に細分化された符号化処理においても,同一ビットレートにおける画質が向上することが確認された.
著者
嵯峨田 淳 如澤 裕尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.95, no.367, pp.69-76, 1995-11-17
被引用文献数
3

領域形状予測に基づく動ベクトル内挿を提案する。本方式は符号化対象画像の領域形状情報を元に、内挿する領域の線形内捕手法を適応的に切替えることで動領域境界を跨いでの動ベクトル内挿を抑止する。符号化対象画像の領域形状情報は局部復号画像の領域形状情報と動きベクトルより予測されるので、複合器側に領域形状情報を伝送する必要はない。また内挿する領域毎に提案手法と平行移動補償を切替えることで、領域形状抽出が不十分な場合でも符号化が破綻することはない。本手法により、とくに動領域境界での予測精度が改善し、予測誤差を大幅に削減できる。さらに、提案方式をMPEG-1に組み込んだ結果、復号画像のSN比は従来法に比べ1.7dB前後向上する。