著者
杉浦 勉 山本 一彦 堤 定美 姜 有峯
出版者
奈良県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

オーバーロード(負担過重)によるインプラント周囲骨の吸収は,インプラント治療の臨床において重要な課題となっている.本研究では,即時荷重および遅延荷重モデルにおいて埋入部位の骨密度がインプラント周囲骨のひずみに及ぼす影響を検討し,オーバーロードのリスクを評価した.皮質骨,海綿骨ともに低骨密度のモデルでは最小主ひずみのピーク値は約-6200μεであったが,それ以外の場合は骨の微小損傷の閾値とされる-4000με以下であった.したがって,埋入部位の骨密度を評価することによって,即時荷重時の周囲骨のオーバーロードのリスクを低減できることが示された