- 著者
-
安中 誠司
山本 徳司
- 出版者
- 社団法人 農業農村工学会
- 雑誌
- 農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
- 巻号頁・発行日
- vol.71, no.10, pp.881-885,a1, 2003-10-01 (Released:2011-08-11)
- 参考文献数
- 3
合意形成をめぐる近年の状況の変化を踏まえ, ワークショップ形式による住民参加型の合意形成支援の手法的な側面に焦点をあて, 意義や問題点, 今後の課題を提示した。濃密な人間関係と優れたリーダーの存在を前提とする個別説得型の伝統的合意形成を代替するものとして注目を集めているワークショップは, 集落点検やTN法等の様々な参加型手法を活用する。それらは住民参加支援という点で大きな意義を持つ反面, 意見収集の手法として形式的に適用される危険性も内在させているとともに, 合意の促進という面でも発展途上にある。実効性を高めるためには, 手法論的な観点から様々な点に留意し, 将来に向けてさらなる進化を図る必要がある。