著者
丹野 克子 照井 孫久 遠藤 和子
出版者
日本保健医療福祉連携教育学会
雑誌
日本保健医療福祉連携教育学会学術誌・保健医療福祉連携 (ISSN:18836380)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.21-28, 2016

【目的】本研究では,訪問リハビリテーションサービスを提供する理学療法士および作業療法士(訪問リハ職)の連携の様態について,介護支援専門員(ケアマネ)との関係を中心に明らかにする。【方法】訪問リハ職10名に対するフォーカスグループインタビューの逐語データを質的統合法により分析した。【結果】セラピストの連携の様態は,「ケアマネとの人間関係側面」,「ケアマネとの業務の進め方側面」,「情報交換の機会」に困難さを抱える一方で,「ケアマネ側からの働きかけ」,「訪問リハ職側からの働きかけ」をお互いに行ないながら,「サービス提供過程におけるやりとり側面」「サービス提供過程における検討内容側面」を順調に行なっていた。【結論】訪問リハ職は,連携上の不満や困難感を潜在させつつ,業務上必要な連携のほか,配慮ある情報交換や調整に努力し,必要な業務やサービス提供を順調に進めているという構造が見出された。
著者
遠藤 和子
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.119-123, 2015-09-30 (Released:2016-09-30)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1
著者
有田 博之 山本 真由美 遠藤 和子
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会論文集 (ISSN:03872335)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.246, pp.939-945, 2006-12-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
8

将来, 食糧事情の逼迫が生じる場合を想定した農地資源管理方式として, 耕作放棄田等の不耕作水田を必要に応じて復田できる形で維持管理するのが適切であることが明らかにされている.不耕作水田を廉価に維持管理するには, 毎年の除草・維持管理が必要だが, その方法の具体的内容については十分な検討はない.そこで, 本研究では, 不耕作水田の効果的な維持管理方式の提案を目的として休耕田の管理実態調査を行った.結果, 休耕田の管理に於いては夏期休閑耕が行われておらず除草が除草剤に依存している実態を明らかにした, また, 復田を前提とする場合には湛水管理が省力的で除草剤節減的であること, 除草剤使用を減少させるには夏期休閑耕の普及が1つの解決になることを指摘し, 普及の条件について提案した.
著者
遠藤 和子 唐崎 卓也 安中 誠司 石田 憲治
出版者
農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所
雑誌
農村工学研究所技報 (ISSN:18823289)
巻号頁・発行日
no.210, pp.37-48, 2010-03
被引用文献数
2

「限界集落」という言葉がにわかに注目されるようになった。もともとは、大野が65歳以上の高齢者が集落人口の半数を超え、冠婚葬祭をはじめ田役、道役などの社会的共同生活の維持が困難な状況におかれている集落を限界集落と定義したことに始まる。農林業センサスによると1995年から2000年にかけておよそ5,000の集落が消滅している。その後も農村振興局の調査で1,400、国交省の調査で2,640の集落が消滅の危機に瀕していることが報告されており、「限界集落」問題の根拠となっている。筆者等は平成18年より、限界化が進む群馬県南牧村を対象に振興支援活動にかかわってきた。ところで、平成20年度、ポスト過疎法を議論する過疎問題懇談会から補助金ならぬ「補助人」を望む答申が出されたことを受け、特別交付税措置による集落支援員制度が創設された。本稿では、筆者等が南牧村の振興支援にかかわり行ってきた働きかけと、それらが現地に与えた影響を住民等の反応から整理、分析することにより、限界化が危惧される地域に対する支援方策について考察を行う。
著者
福与 徳文 田中 秀明 合崎 英男 遠藤 和子 小泉 健
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.115-120,a2, 2007-02-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
10

デルファイ法を用いて農村資源管理の将来を予測するとともに, その影響の大きさと対策の有効性を評価した。20年後には農地面積は現在の474万haから413万haに減少し, 農業水路は現在の40万kmの3割に当たる12万kmが管理困難に陥るという結果を得た。また, 耕作放棄増加による影響としては, 畦畔・法面の崩壊による土砂崩壊や洪水被害の発生が最も危ぶまれ, 管理困難水路増加の影響としては, 土砂小枝の堆積による湛水被害の増加や灌漑排水への支障が最も危ぶまれる。また, 対策としてはハード整備にあわせた保全管理体制の構築や保全管理に対する公的助成の拡大などの有効性が高いと評価された。
著者
正木 治恵 長江 弘子 坂井 さゆり 手島 恵 河井 伸子 松本 啓子 遠藤 和子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

国内外の文献レビューと専門家パネルならびにデルファイ調査により、高齢者の終生期ケア質指標(Quality Indicator)を開発した。前提と33項目からなる質指標は、意向の確認、看護倫理に基づく日常ケア、治療・ケア選択への関与、症状・苦痛緩和、臨死期の日常ケア、家族ケア、施設・組織の体制づくりの7つの大項目で構成された。開発した質指標はベストプラクティスを示すものと考えられ、高齢者ケアの質向上に役立つことが示唆された。