著者
羽柴 基之 安井 桂子 渡部 啓孝 松岡 徹 馬場 駿吉
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.98, no.4, pp.681-696,759, 1995-04-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
80
被引用文献数
1

我々は, パソコンを使用してEOGで記録した水平追従眼球運動を自動的に定量評価する方法を開発した. 方法の骨子は, 視標追跡運動が滑動性追従眼球運動 (SPEM) と衝動性眼球運動 (saccade) という全く異なった2種類の眼球運動から成り立ってる事実に基づく. 眼球運動波形からsaccadeの生理学的条件に基づいて作成したアルゴリズムにより, saccade成分を抽出し, 取り除き, SPEM成分のみで再構築した眼球運動波形を周波数分析法により処理した. この方法により, SPEM成分のみの利得と位相の評価が可能になった.