著者
杉内 博幸 松嶋 和美 安東 由喜雄 安楽 健作
出版者
熊本保健科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

我々はカチオン系界面活性剤とポリエチレングリコール修飾酵素をコレステロール測定系に加えるとHDL3-Cを選択的に可溶化することを見いだし、分離操作が不要で簡便なHDL3-Cのホモジニアス測定法を開発した。尚,HDL2-Cは総HDL-Cから差し引いて求めることとした。本法の同時再現性は,HDL3-Cが10~30 mg/dlの範囲でCV%2.0%以下であり,本法と超遠心法との相関はn=20 回帰式y=0.884x+4.807,r=0.841となった。本法は自動分析装置を用いてHDL3-Cを微量検体で簡便・迅速に測定できることから,動脈硬化性疾患の治療・予防に大きく貢献できるものと考えられる。
著者
杉内 博幸 松嶋 和美 安楽 健作 安東 由喜雄
出版者
熊本保健科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

コレステリルエステル転送蛋白(CETP)阻害剤は、アポリポ蛋白(アポ) Eを多く含み粒子サイズの大きいアポE-rich HDLを上昇させることが知られているが、本HDLの測定法やコレステロール引き抜き能などの抗動脈硬化能については報告されていない。本研究で、我々は、CETP阻害剤と同様にアポE-rich HDLが上昇するCETP欠損や胆汁うっ滞患者血清を用いて、本HDLの抗動脈硬化能を明らかにし、さらに、アポE-rich HDLに反応特異性の高いポリアルキレングリコール誘導体の界面活性剤を用いて、アポE-rich HDLを含む総HDLのコレステロール測定法を開発した。