著者
安田 友久 中村 正直 白石 茂雄 増田 麗子 三浦 雅史 川口 徹 和久井 鉄城
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.C0063-C0063, 2004

【はじめに】2003年2月「第5回アジア冬季競技大会青森2003」の開催に引き続き,3月に青森県と岩手県を会場に「2003ジャパンパラリンピック・アジア国際障害者スポーツ交流大会」が開催された。青森県ではクロスカントリースキー,アイススレッジホッケーの2種目が行われた。この大会において青森県理学療法士会では青森県内の会場に理学療法室を開設し,選手・役員への理学療法サービスを実施した。今回,演者らが直接関わった八戸会場を中心に,今後の対応について検討したので活動内容と合わせて報告する。<BR>【大会概要】八戸会場大会期間:2003年3月6日から9日まで,八戸会場:八戸市新井田インドアリンク,競技種目:アイススレッジホッケー,参加チーム:北海道,八戸,長野,東京,韓国(国際交流大会として参加)の計5チーム,大会参加選手数:74名。試合形式:日本国内4チームでのトーナメント方式,韓国チームは全3試合。<BR>【活動内容】活動期間は大会期間と同様で,競技会場内の一室を理学療法室として開設した。理学療法室には選手の応急処置,コンディショニングなどに対応できるよう,物理療法機器,テーピング材料一式,治療用ベッドなどを用意した。人員配置は5施設から計10名の理学療法士が常時2から3名となるよう配置した。<BR>【活動結果】利用者は全て選手で,利用者のべ人数および治療行為のべ件数は,それぞれ56名,81件であった。治療目的としては疲労回復(40%),リラクゼーション(24%),安静固定(17%),消炎鎮痛(14%)の順になっていた。治療手技としては,マッサージ(47%)が最も多く,次いで超音波(14%),テーピング(12%)の順で多かった。<BR>【まとめ】今大会では疲労回復・リラクゼーションを目的としたコンディショニングに対するサポートが多かった。また,コンタクトスポーツという特性からか,打撲に対するアイシングや安静固定・疼痛軽減を目的としたテーピングの処置も多い傾向にあった。今回の活動を通じて,特にテーピングやマッサージは理学療法士間で技術格差があり,技術面に対する事前の準備不足が考えられた。八戸会場では,試合会場内に理学療法室を開設したが,選手から宿舎での処置希望の声も多く,会場と宿舎で対応できる体制が望まれると考えられた。また,中にはオーバーユースからくる慢性疼痛を訴える選手もおり,超音波やストレッチングの治療手技も有用であった。近年,スポーツ現場に携わる理学療法士が増えつつあるが、障害者スポーツに関わるトレーナーや理学療法士の数は,健常者スポーツの現場に比べまだまだ少ないことが予想される。今後,障害者に対する知識を多く持つ我々理学療法士が障害者スポーツにも積極的に関わり,健常者と同様に理学療法サポートを行っていく必要性があると考える。