著者
安藤 文彦 中山 美穂 島本 洋
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.23, no.40, pp.71-76, 1999-06-24
被引用文献数
2

映像信号を単位画素内で8bitのデジタル信号に変換し、標準TV方式で読み出すことができるデジタルイメージセンサを試作した°各画素はホトダイオード、1bit A/Dコンバータ、8bitパルスカウンタ、信号処理回路を備えており、2次元リアルタイムの映像が得られた。1bit A/Dコンバータは、動作電圧1.3Vで110dBのダイナミックレンジを持っていること、信号処理回路が正常に動作し二一特性が付加されていること等が確認できた。さらにランダムノイズについて究明した結果についても述べる。
著者
笹谷 努 高井 伸雄 鏡味 洋史 笠原 稔 安藤 文彦 早川 福利
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

都市部での地震観測において,そこでの人工ノイズを避けるためにボアホール地震観測が必要なことは広く認識されている.しかし,大きな問題は,その設置にはボーリング掘削等に多額の費用を要することである.本研究は,その問題を回避するために,既存の深層井戸(500m以深)を利用したボアホール地震観測システムの開発とその実用化を目指したものである.平成12年度の研究においては,ボアホール地震計を鉛直に設置するために,以下の開発を行なった:(1)二重ケーシングと井戸孔底の特別仕上げ方法,(2)ケーシングを伝わる地表からのノイズの除去方法(免震機能),(3)それに対応した地震計の開発.二重ケーシング構造は,井戸本来の目的を損なうことなく地震観測を行なうために考案された.また,地震計は,既存の井戸の孔底にさらにボーリングした孔に設置される.平成13年度においては,本システムの性能チェックとそれによるデータを基に以下の研究をすすめた.(1)本研究で開発されたシステムが正常に作動していることをチェックするために,本システムによる記録と札幌市が市内に展関している3点のボアホール地震観測による記録とを比較した.微動記録と震度2の記録について比較し,本システムが正常であることを確認した.(2)札幌市と本研究による全部で6点のボアホール地震観測点と郊外2点の地表地震観測点のデータを用いて,札幌都市域直下の最近4年間の微小地震活動について調べた.その結果,北西-南東方向に線状に配列した震央分布を得た.(3)地表とボアホール地震記録との比較から,堆積層による増幅特性について研究した.その際に,PS検層の行なわれていなかった地層についてS波速度を推定した.本研究により,既存の深層井戸を利用したボアホール地震観測システムの開発・実用化に成功したと言える.