著者
川守田 智 安西 聡 風間 聡
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会誌 (ISSN:09151389)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.209-220, 2017-07-05 (Released:2017-09-01)
参考文献数
27
被引用文献数
1 5

ソーシャルメディアを用いて河川関心度の定量評価を行った.Instagramより,川に関連するハッシュタグ(例:#川,#広瀬川)を用いて,データを収集した.テキスト解析,投稿数解析,画像解析を実施し,さらに#川の名前の投稿数をその流域人口によって除した値や川や山について比較した.その結果,次の5つの新たな知見が得られた.1)民間ビジネスやイベントが川の関心を高めている.2)空間利用実態調査の整合性は取れなかった.3)観光資源に恵まれた川は平均より8倍から50倍大きく.観光が河川の関心に大きく貢献していた.4)川において,7月と8月に投稿数が集中していた.また,特定の河川名がみられなく,川の利用者はあまり特定の川を意識せずに利用していた.5)水深の浅い場所において,私服で入れるようなカジュアルな水遊びが人気であった.