著者
安達 三美 岡崎 具樹
出版者
帝京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

加齢により、糖尿病などの糖質コルチコイド(Glucocorticoid: GC)の過剰分泌によって起こる病態が発症しやすくなる。そこで、老化によるGC産生系の変化と、老化への影響について検討した。(1)ヒト副腎皮質腫瘍細胞株(H295R細胞)を用いて細胞老化を惹起させると、GADD45Aおよびp38MAPK を介して、GC産生が亢進することを見出した。(2)血清中のGCが高齢マウスで高いことを見出した。また若いマウスで認められるGCの日内変動が、高齢マウスで消失することを見出した。加齢によるGC分泌系の撹乱により、老化そのものや、老化関連疾患の発症および進行が促進されることが示唆される。