著者
赤堀 将孝 亀山 一義 宍戸 聖弥 松本 圭太 谷川 和昭
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.170-179, 2020-04-15 (Released:2020-04-15)
参考文献数
34

本研究の目的は,地域連携を視野に,地域に関わる専門職種が抱く作業療法士の認識を明らかにすることであった.質問紙調査により,作業療法士という職種についての自由記述をKH Coderを用いて分析した.結果,地域包括支援センター職員から見た作業療法士の認識には「人」,「作業」,「生活」の3つがあった.さらに,法の定義を基準にした認識や他のリハビリテーション専門職との違い,認知症を有する人の支援を行う職種,望む生活を支援するといった認識などが階層的な構造を示していた.以上から,地域包括支援センター職員との関わりでは,生活動作だけでなく対象者の「その人らしい」生活を支援する視点が必要となることが改めて確認された.
著者
宍戸 聖弥 古山 千佳子
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.772-779, 2023-12-15 (Released:2023-12-15)
参考文献数
11

本報告は放課後児童クラブ(以下,児童クラブ)において,作業に焦点をあてたコンサルテーションを行った実践報告である.今回,COPMやスクールAMPSを活用したことで,児童クラブの支援員が事例に期待している作業に焦点を当て,その作業遂行の改善を目的とした提案を行うことができた.結果,児童クラブ支援員と作業療法士の協働がより進み,支援員間で対応が共有化されたことで,事例の作業遂行に改善がみられた.よって,学校の教室に近い環境下であれば,COPMやスクールAMPSに基づいたコンサルテーションに一定の効果があることが示唆された.