著者
宇野 賀津子 八木 克巳 武曾 恵理 福井 道明 室 繁郎
出版者
財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

新型インフルエンザ等易感染性疾患や重症化しやすい疾患、またその病態とIFN システムにつ いて検討する計画をたてた。しかしながら、新型インフルエンザは2010 年以降大きな流行が なく、当初計画した研究を遂行できなかった。そこで感染重症化リスクの高い、糖尿病、MPO-ANCA 腎炎、慢性閉塞性呼吸器疾患(COPD)患者と健常人のIFN 産生能を比較、これら疾患患者では健 常人に比べて有意に低下している事、MPO-ANCA 腎炎患者ではプラズマサイトイド樹状細胞数の 著しい低下や血中IFN の存在を明らかにした。COPD 患者では、憎悪回数とIFN 産生能との関連 性は認められなかったが、糖尿病患者では、歯周病罹患群でIFN 産生能が特に低下していて、 IFN システムは易感染性と関連している指標として有用である可能性が示唆された。