著者
宮内 弘太 高田 和幸 篠原 もえ子 藤生 慎
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.A_19-A_28, 2021

<p>近年,高度道路交通システムの発展に伴い,車両の性能向上に関心が高まっている.一方で,我が国では,自動車運転者による故意な危険運転や煽り運転,高齢運転者による事故が深刻な社会問題となっている.これらの問題を解決する方法として,事故の発生に結びつく要因を検知し,車両が適切な対応をする技術が必要である.</p><p>本研究では,事故の発生場所が多いとされている交差点部の走行挙動に着目し,事故の発生に結びつく要因が表れた時に検知する手法の提案を行う.LSTM Auto encoder を用いて普段の運転とは乖離した走行挙動が観測された時に異常運転が発生したと仮定し,手法の有効性を検証した.提案した手法を既往研究と比較したところ,検知精度は最も高く,検知タイミングは比較的早く検知できることが確認された.</p>
著者
宮内 弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ラーキンを中心に、イェイツ、ハーディ、ヒーニー,テッド・ヒューズなどの詩作品に見られる形式、すなわち押韻形式、韻律、統語法などを分析し、これらの詩人が使用した形式が、彼らの個々の詩の内容を反映していることを実証した。次にこの研究をふまえて、上述の詩人の作品の際だった特質であると考えられる「重ね合わせ」と「埋め込み」の技法を、特に形式と内容との関係に注意を払いながら、考察した。
著者
宮内 弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本プロジェクトではフィリップ・ラーキンの草稿をイギリスのハル大学内のラーキン資料室で調査し、単語、統語法、詩的形式などの分析を通して、彼の詩作品の文体的特色を明らかにしようと試みた。とりわけ韻に関して細心の注意を払いながら、押韻のパターンが詩のテーマとどう関わっているかを実例を示しながら考察した。また彼の韻をイェイツ、オーデン、ヒーニーなどの他の現代詩人のものと比較しながら、ラーキンが詩の話者のさまざまな感情を伝えるために、不完全韻を含む韻の可能性を最大限追求していることを論じた。さらにテクストの内部構造を明らかにしたうえで、これまでの分析を考慮に入れ、より広い観点から作品の解釈を行った。以上の研究を次の二つの研究論文にまとめて発表した。まず「ラーキン詩における文体的特質ー『教会に行く』と『ビル』における迂言的表現と韻を巡って」『京都大学文学部紀要』第44号85-108ページ(2005年)ではラーキンの文体的特質の一つである迂言的表現と韻に焦点を合わせ、両者の役割を、互いに関連を持つ「教会に行く」と「ビル」の二つの詩において論じる。次の「ラーキンのエレジーと死に関わる詩をめぐって」『京都大学文学部紀要』第45号1-26ページ(2006年)では,これまで充分論じられてこなかった、エレジーと死に関する詩を選んで、基底に流れているさまざまなレベルの二重構造を明らかにし、それに絡めて形式と内容の関係を論じている。イェイツに関しては彼が死の前年の1938年に滞在したフランスのMentonとRoquebruneで書いた作品を調査した。