著者
宮原 三郎 湯元 清文 廣岡 俊彦 河野 英昭 リュウ フイシン 渡辺 正和 吉川 顕正
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

中性大気の変動と電離圏変動の関係を,九州大学中層大気大循環モデルで得られたデータと九州大学が展開している全球的な地磁気観測データや,中性大気再解析データを用いて研究を行った。成層圏突然昇温の後に顕著な電離圏電流の変動が起こることが,観測データとモデル計算によって明らかとなった。また,成層圏突然昇温の後に電離圏電流が流れる高度領域の温度が全球的に降下することがモデルにより明らかとなった。この原因は半日大気潮汐の急激な変動によることも解明された。中性大気変動にみられる超高速ケルビン波の変動による電離圏電流の変動は赤道から低緯度域に限定され,大気潮汐波変動によるに変動の25%以下であることが判った。