著者
福井 昌則 中村 駿佑 宮寺 良平
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2015-GI-33, no.15, pp.1-5, 2015-02-26

本稿では,不等式を満たすチョコレートゲームの必勝法解析について述べる.チョコレートゲームは,Robin が提案したゲームであり,組み合わせゲームである CHOMP の変種であるが,CHOMP と異なるのは,必勝法が計算できるタイプが多数存在することである.長方形のチョコレートは,伝統的な石取りゲームと数学的に同値であるが,私達が研究するチョコレートゲームは,座標間に不等式の関係が成立しているものであり,そのチョコレートに対してグランディ数を求める公式を導出した.本稿では,私達の研究しているチョコレートゲームの説明,数学的背景,そしてモバイル端末向けに作成したチョコレートゲームについて述べる.
著者
宮寺 良平
出版者
関西学院高等部
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2017

チョコレートゲームの変形である、チェスのRookを動かす問題に関して、後手必勝の公式を発見して、The 20th Japan Conference on Discrete and Computational Geometry, Graphs, and Games(JCDCG3 2017)の査読を通過して、“Two-Dimensional Maya Game and Two-Dimensional Silver Dollar Game”として発表した。また、確率的においてパスカルの三角形に似た分数列を作り出す一般公式を発見し、同じJCDCG3 2017の査読を通過して、“Pascal-like triangles and Fibonacci-like sequences”として発表した。これら2つの内容は、Springer社の雑誌に2つの論文として投稿した。チョコレートゲームのGrundy数がニム和と同じになる場合に関しては、証明を簡略化して、Integers誌に投稿した。なお、この論文はコーネル大学の論文収録サーバーに、Grundy Numbers of Impartial Chocolate Bar Games arXiv : 1711.05035として登録された。また、チョコレートゲームにおいて、3つの方向からカットできる問題において、後手必勝位置を公式として表して、Integers誌に投稿した。この論文もコーネル大学の論文収録サーバーにImpartial Triangular Chocolate Bar Games arXiv : 1711.04954として登録された。また、チョコレート問題と数学的に同値で有名な問題であるWythoffのゲームにおいて、一回のパスを許す場合の、後手必勝ポジションの公式を得て、Integers誌に投稿した。この論文もコーネル大学の論文収録サーバーにWythoff's Game with a Pass arXiv : 1711.04960として登録された。