著者
野間口 雅子 宮崎 恭行 足立 昭夫
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

HIV-1 Vif とAPOBEC3Gとの拮抗はウイルス複製にとってcriticalである。HIV-1の馴化・適応研究から、SLSA1を含むスプライシングアクセプター1近傍の領域(SA1prox)に自然に存在する1塩基置換によりウイルス複製能が変動することを見出した。本研究では、このようなウイルス複製能の変動が、Vif発現量の増減により起こることを明らかにした。さらに、Vif低発現変異体の馴化実験により、vif mRNA産生に関与するSA1prox以外のゲノム領域が存在すること、また、APOBEC3Gにより強力に複製が抑制される環境下でも、HIV-1が極めて高い適応能力を持つことが示された。