著者
宮崎 敦子 野内 類 市来 真彦
出版者
国立研究開発法人理化学研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

すでに発症した認知症であっても、身体運動により認知機能の改善効果があった報告が数多い。低活動が問題となる長期滞在型の施設で、重度の認知症患者であっても維持されているリズム応答機能を利用し、認知症やその他の衰弱性疾患の人々が参加できる新しいプログラムを開発した。集団でドラムを使ったコミュニケーション演奏を行なうプログラムを30分間週3回3ヶ月間のランダム化比較試験介入実験を行なった。その結果、3ヶ月間のドラム演奏は可能で且つ上達することがわかった。認知機能のスコアが改善し、運動機能も関節可動域で有意に改善していた。従って、集団ドラム演奏は運動効果や認知機能改善効果があることがわかった。