- 著者
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宮川 重義
- 雑誌
- 京都学園大学経済経営学部論集
- 巻号頁・発行日
- no.6, pp.47-57, 2018-03-10
最近セントルイス連銀総裁ジェームズ・ブラード(James Bullard)は2008年以降の先進国の金融緩和政策、とくにゼロ金利政策の継続は1970年代にミルトン・フリードマンなどが警鐘をならした金利固定政策に他ならず、早晩制御し難しいインフレを引き起こすリスクが大であると主張している。もし、名目金利およびインフレが共に長期にわたり低率のまま長く留まるならば、金融政策の基本的考えを根本から変える必要がある。アメリカはこのブラードの主張を受け入れたか否かは定かではないが、現実のインフレがその目標値に達しない中金利引き上げに転じた。これに対して、わが国ではデフレ対策としてゼロ金利を長期にわたり継続している。このような状況を考える時、ブラードの主張は一考に値すると考え、ここにそのアイデアを紹介する。