著者
米倉 雪子 宮本 和子
出版者
昭和女子大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

カンポット県とプレイヴェン県、各2村で農家有志自身が生計記録と乳幼児体重測定記録を2年継続、3年目は各県2村増やし生計記録のみ開始。成果は1)独自の生計記録シート作成、2)農家自身が生計記録[農産物収穫/自家消費/販売量,農業/非農業収入,支出(農業投資,食費,教育費,治療費他),病気人/日数,資産,貯金,借金]、3)農家の意識化と行動変容(節約。食料自給生産と採取増加)、4)課題は生計記入/計算間違い、記録中止、5)体重測定で生後半年弱は約7-8割が平均体重線以上だが2.5-3才は約9割が平均線以下、6)農業生産と健康改善の同時支援による生計改善策を考察するため生計記録を対象8村で継続。
著者
宮本 和子 米倉 雪子 KOMA Yang Saing
出版者
獨協医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

体重測定調査結果で、乳幼児が徐々に慢性的な低体重になることに村ボランティア・養育者共に気づいた。乳幼児の低栄養‐低体重‐感染症の関連を考える機会にもなった。離乳食の試食で乳幼児が「食べる姿」を目にし、村にある食材で簡易・安価に離乳食が作れると理解したが、農村部ではその習慣が乏しく各家庭で継続的に行うことは容易ではない。生計記録の一例を見ると、農業生産で自給でき、現金収入も得ている家庭では栄養バランスがよく、低体重児・疾病も少ないと推測された。結果報告会に参加した村人の関心も高かった。農村部の乳幼児の低栄養・健康改善には農業生産向上による食糧自給と収入向上が有効かつ実現可能な手段だと考える。