著者
田之畑 大二郎 真田 雄介 望月 慎一 宮本 寛子 櫻井 和朗
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.37-47, 2015-02-25 (Released:2015-02-25)
参考文献数
22
被引用文献数
2

筆者らは,β-1,3-グルカンの1種であるシゾフィラン(SPG)が核酸と複合体を形成すること,その複合体が核酸医薬の薬物送達システム(Drug delivery system:DDS)の材料として利用できることを見いだした.DDSとしての有効性の検証はもちろんのことながら,その開発の基礎となり,かつ,薬事申請で必要となる複合体の構造や水溶液中での性質など基礎物性を明らかにすることは極めて重要な課題である.本報では,SPGや核酸/SPG複合体の溶液中における分子形態に焦点を当てた最近の研究成果について報告する.この中で,核酸/SPG複合体はもとの三重らせんのSPGと同様に枝分かれのない半屈曲性高分子鎖としてふるまうこと,硬さの指標である持続長はもとのSPGより減少することなどがわかった.さらに,本報ではSPGにカルボキシ基を修飾した新しいカルボン酸SPGについて紹介する.
著者
宮本 寛子
出版者
千葉大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

2006/2007年のシーズンまでに、IceCube検出器は計22本のストリングが建設され、2007年8月より完成時の約30%の体積でデータを取得し続けている。2007/2008年のシーズンでは、18本のストリングが完成し、昨年度の建設速度を更に凌ぐ勢いで進められた。データを解析する際、頻度の少ない高エネルギー事象を確実に取り出すため、膨大なバックグラウンドの除去が必要であるが、そのために、再構築された事象の始点と角度を用いて、その事象がIceCubeのターゲットボリューム内で起こった事象かどうかを判断するプログラムを開発し、シミュレーションデータと合わせて解析を進めた。昨年に引き続き、AMANDA-II、9ストリングIceCube(IC-9)での解析を進め、共同で論文を発表した。また、詳細に較正した光検出器(GoldenDOM)を南極へ送り出し、同様に氷中に設置されたスタンダードキャンドルである窒素レーザーからの信号のデータを合わせて、氷の特性を含めたデータの解析手法を構築すべく解析が進行中である。また、これまでに詳細な測定を行って来たPMTの較正に関する測定、解析の方法、及びデータ、系統誤差などをまとめた論文を近々発表する予定である。