著者
藤田 正俊 松本 鉄也 宮本 昌一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

運動と同様の効果が得られる加速ベッドによる"受動運動"の慢性安定狭心症患者の運動耐容能,冠血流予備能,血管内皮機能に及ぼす影響を検討した。狭心症患者では,運動耐容能,安静時およびアデノシン負荷での心筋灌流の改善,左室リモデリングの抑制が認められた。冠血流予備能の改善が健常成人のみならず冠動脈疾患患者でも認められた。2 型糖尿病患者では,低下した血管内皮機能が改善し,血管内皮前駆細胞が増加することが判明した。加速ベッド治療は,心血管疾患に対する新しい治療法としての可能性が見出された。