著者
宮村 浩子
出版者
独立行政法人日本原子力研究開発機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では,1枚の画像を観察するだけで,3次元時系列医用画像データの情報を確認することができる情報提示法を提案した.大量のデータを診断する必要がある医療の場において,少ない枚数で精度良く診断できることは大変有意義である.本研究成果を用いることで,複数方向から観察したときに得られる情報や,時間変化を伴う情報を1枚の静止画から得られるので,少ない枚数で精度良い診断を実現する.また,この静止画像を「ボリュームナビゲーションシステム」として利用することで,適切な可視化結果を得て,診断できるフレームワークも提案した.
著者
斎藤 隆文 品野 勇治 金子 敬一 宮村 浩子
出版者
東京農工大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

本研究は,離散構造データの幾何的配置変動が引き起こす複雑かつ大域的な位相構造変化について,理論的ならびに実験的に追究し,諸問題に共通するメカニズムを明らかにすることを目的としている.本年度は,階層的クラスタリングを対象とした安定性評価に関する検討と,CG,可視化,形状処理の各分野における関連課題の検討を行った.階層的クラスタリングの位相構造変化を見る新しい考え方である「仮想要素追加法」を初年度に考案した.当初はクラスタリングを行った結果の階層構造の各ノードに対してだけ,適用していたため,実際には近接した配置であっても,階層構造として離れた位置にあるクラスタ同士の安定性はわからなかった.本年度は,このような場合の安定度の算出方法と,その可視化方法について検討した.その結果,構造全体におけるクラスタ構造の安定性を可視化することに成功した.CG,可視化,形状処理の各分野において,種々の問題に取り組み,関連する課題を検討した.その過程において,人物の顔を撮影した動画像を,実時間でイラスト風に処理する手法や,固定カメラで撮影された長時間にわたる時系列画像をもとに,有効情報を可視化する手法などを提案,発表した.