著者
延藤 安弘 宮西 悠司 乾 亨 森永 良丙 森 詳子 大森 靖子
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.311-322, 2000

本研究の目的は,創造的まちづくりを通して,高齢者の安心・自立居住の場をもたらす地域力を明らかにすることと,コレクティブタウンのモデルを提起することにある。神戸市真野地区における地域力は,たくさんのチャンス(給食サービスや友愛訪問や多様な地域行事等),ボランティアによるコミュニケーション的行為や公的地域組織や個々の住民たちの多層の人的ネットワーク,たくさんの居場所(公園,銭湯,喫茶店,路地等)からなる。それは,これら3側面の相互連関性に特徴がある。真野ふれあい住宅という公営コレクティブハウスは,居住者のいろいろな相互関係を成立させており,それは,つづきバルコニーのような空間面の特徴と住み手間の対面状況で話されるコミュニケーションが緊密に結び合わさっている。