著者
徳光 永輔 宮迫 毅明 妹尾 賢
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.156, pp.53-56, 2004-06-24

本稿では、ゾルゲル法により成膜過程に、減圧での仮焼成プロセスを導入してPb(Zr,Ti)0_3(PZT)薄膜を作製した結果について述べる。減圧仮焼成を導入することによって、良好な電気的特性と表面平坦性を有するPZT強誘電体薄膜を作製することができた。600℃で結晶化アニールを施したPZT薄膜において得られた残留分極(Pr)、抗電界(E_C)の値は、それぞれ35μC/cm^2、64kV/cmであった。さらにこのPZT薄膜をゲート絶縁膜として用い、インジウム・スズ酸化物(ITO)をチャネルとした薄膜トランジスタを作製し、良好なトランジスタ動作を確認した。試作したデバイスは強誘電体による不揮発性メモリ機能を実現している。