著者
海谷 啓之 宮里 幹也 寒川 賢治 松田 恒平 北澤 多喜雄
出版者
独立行政法人国立循環器病研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究において、キンギョの脳から大きく2種類に大別される機能的なグレリン受容体(GHS-R1a,2a)と、それぞれの受容体のサブタイプ(GHS-R1a-1[構成アミノ酸数360アミノ酸(aa)],1a-2[360aa], 2a-1[366aa],2a-2[367aa])、計4種類の受容体cDNAを同定した。それぞれの受容体は組織特異的な遺伝子発現を示し、組織特有の生理作用に関わっていることが示唆された。魚類以外の脊椎動物では1種類のグレリン受容体(GHS-R1a)のみが知られているが、本研究で同定されたGHS-R2aは新しいタイプの受容体であり、これに対する新規リガンドの存在が想定された。キンギョの脳や腸の抽出物を用いて新たなリガンドを探索したが、本研究の期間ではその発見には至らなかった。