著者
家村 育民 村江 達士 矢守 章 池田 英二
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.34-34, 2003

衝撃波は、宇宙空間では、超新星爆発、隕石、彗星等の衝突などによって発生し、化学進化におけるエネルギー源の一つになったと推定されている。一般に衝撃波は、瞬間的な高温高圧状態を作り出し、出発物質とは化学的、物理的に異なった物質を作り出すことが知られている。また、アミノ酸は生体の基礎構成物質の一つであり、原始地球において、簡単な物質から非生物的に合成され、それらが重合してタンパク質などの高分子化合物を生成していったと考えられる。グリシンは最も単純なアミノ酸であり、隕石からも多く検出されている。本研究では、化学進化と衝撃反応の関連を明らかにする目的で、水溶液氷状態のグリシンに衝撃を加え、その構造変化を検討した。