著者
柴田 晃宏 富沢 伸行 二瓶 克己 島津 秀雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.414-415, 1997-09-24
被引用文献数
1

本稿では, ユーザサポート部門のための情報検索ツールであるWWW版Help Desk Builderの開発方針について示す。情報機器等のハイテク機器の社会への浸透に伴い, メーカではエンドユーザに対する技術サポートの問題が顕在化してきている。パソコンを例にあげると, コンピュータの専門知識のない一般ユーザにとっては製品の機能よりも利用段階での技術サポートの方が切実な問題であるため, 電話, FAX等によるヘルプデスクサービスが提供されている。とこるが最近の急激なパソコンの普及に伴ってヘルプデスク利用者が急増し, 即時の対応が困難になってきている。そこでヘルプデスク業務を効率化させる種々の機能を持った支援システムが構築されている。これに関しては, 問い合わせ処理の迅速化, 問題解決事例ベース検索等の機能を持つケライアントサーバ版Help Desk Builderを既に開発し, 製品化した。一方で, こういった一対一の対話による丁寧な支援が常に必要なのかどうか見直す必要も出てきている。例えば, 企業内の情報システム導入に伴う技術サポートにおいてシステムのユーザの問題解決をヘルプデスクだけで対処しようとすると, 当面の問題としてその立ち上げや運用のコストが容認し難い規模に膨らんでしまう。この場合, できるかぎりユーザ自身に問題を解決してもらうのが現実的な対処法となる。そこで, 過去の問題解決の事例や技術情報を利用者側に直接公開して問題解決を支援するなどの取り組みが行われ始めている。ヘルプデスクからユーザに対しての情報公開は, 上記の例の社内向けサポートに限らず, メーカの一般ユーザサポートの場合も同じく重要である。そこで我々は, 社内ネットワークやインターネットを経由してユーザサポート情報を幅広いユーザに対し公開するためのツールWWW版Help Desk Builderを開発した。