著者
小河 秀郎 中島 敦史 小橋 修平 寒川 真 楠 進
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.171-173, 2015 (Released:2015-03-17)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

症例は67歳男性.某日,両下肢違和感出現.3日後に道で転倒し当院救急入院.入院時,脳神経系異常なし.四肢筋力保たれるも両下肢深部覚障害のため起立困難.深部腱反射減弱,表在覚障害なし.腰椎MRI異常なし.神経伝導検査は運動神経異常なく,上下肢で著明な感覚神経振幅低下あり.Gal-C抗体陽性であり,純粋感覚型Guillain-Barré症候群(GBS)と診断.免疫グロブリン大量静注療法をおこなうも深部覚障害残存し入院53日目に転院.Gal-C抗体のみ陽性の純粋感覚型GBS症例の報告はなく貴重な症例と考えられた.