著者
寺尾 健太郎 川勝 真喜
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2022-MUS-134, no.40, pp.1-4, 2022-06-10

高周波音が豊富に含まれる音源がヒトにポジティブな影響を与えるハイパーソニック・エフェクトの発現する機構を調べるために,耳元以外に到達する高周波音の音圧レベルを変化させた場合の生理的影響を脳波 (α波) の測定から検討した.また,可聴音を知覚できない状態で音源を呈示した際の生理的影響を脳波 (α波) の増加の有無によって検討した.その結果,耳元の音圧レベルは変えずに耳元以外の音圧レベルを変化させることでα波パワーに違いが有意に見られた.また,ノイズキャンセリングイヤホンと音のマスキング効果を用いて,音を知覚できない状態で実験を行ったところ,α波パワーの増加が見られた.